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本日は世界遺産の街ビガンをご紹介いたします。ビガンはマニラ北400kmにある地方都市。16世紀からのスペインによる統治下で商業、貿易の拠点として栄えます。港が近い交易地点であったことからスペイン以外にも中国、ラテンアメリカの影響を多く受けています。マニラやセブにも似たような街はありましたが第二次世界大戦で破壊。ビガンの街並みだけは奇跡的に戦渦を逃れます。1999年、ビガン歴史都市としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録。

アクセス

ビガンの街近くの海岸
写真はビガンすぐ手前にある海岸。

マニラから

マニラからですとクバオバスターミナルとパサイバスターミナルからビガンまでの直行バスが出ています。バス会社はPartas。
移動時間は10時間から12時間。料金は800ペソ前後。
私がビガンからマニラに移動した時にはPartasのエクスプレスバスを利用。主に高速道路を使います。クバオバスターミナルまでは8時間10分で行けました。
三人座席バスでしたのでゆったり。長時間でもつかれませんでした。値段は825ペソ。
マニラからバギオに移動し、バギオからビガン行きに乗り換える事もできますが、14~15時間くらいかかりそうなのでおすすめいたしません。
お金に余裕がある方はマニラ空港からラオアグ空港まで飛行機で移動し、そこからバスで3時間。
Partasバス会社のパサイバスターミナル待合室
写真はパサイにあるPartasバスターミナルの待合室。

バギオから

バギオにあるPartasバス会社のチケットカウンター
バギオからですとビガンまで200km。5~6時間です。Partasをはじめいくつかのバス会社が走っています。場所はバギオバスターミナル。SMバギオの近く。そこにビガン行き(あるいは途中ビガンを通過するLaoag行き)のバス会社が集中しております。
写真はPartasバス会社のチケットカウンター。バス出発一時間前からチケットを販売します。始発は朝6時とスケジュール表に書いてありましたが、私が行った時は6時出発の便はなく7時出発でした。その時の片道の値段は364ペソ。

ビガンのバスターミナルに到着すれば

ビガンのバスターミナルに到着するとホテルかビガン観光の中心地であるクリソゴロ通りにトライシクルで移動。中心地まで2~3kmです。トライシクルは20~30ペソと値段的には非常に良心的なので利用していいと思います。

ビガンの回り方


ビガンには8~9つくらいの観光スポットがあります。移動はカレッサ(馬車)をおすすめいたします。3~4時間あればすべて回れます。カレッサのお値段は1時間につき150ペソ。これは定額です。どこの馬車でも同じ値段になります。
ただ複数人数をのせる場合には高くなりますが、頭割り分で割ると割安になります。

ビガンの見所

クリソロゴ通り


ビガンで絶対に外せない観光名所はクリソロゴ通りです。16世紀のヨーロッパの建築技術がそのままアジアに移植された通りです。ここは数百年の間お金持ちのスペイン人たちが建てた住宅が立ち並びます。道路は石畳。プラハを思い出させます。


現在のクリソロゴ通りの町並みは当時と同じですが建物の1階だけ変わりました。お土産屋さんとレストランで占められています。

こちらクリソロゴ通りを馬車に乗って端から端まで撮影したノーカット動画になります。

陶器窯

ビガンは陶芸品作りの街としても有名です。歴史はスペイン統治前にさかのぼります。大陸中華系の人たちがこちらに移住して陶芸品を作り始めます。以来その製造法が今も継承されております。土の塊をこねて壺を作るまで一連の作業を見学する事ができました。作業場には20名くらいの見物客が集まっていました。

ベルタワー

ベルタワー正面
ベルタワーは1591年にスペイン人がフィリピンの人たちを統治する監視所として建てられました。高さは45m。ちなみに現在の大阪城の高さは55メートルです。

ベルタワー最上階のおおきなか釣鐘
1857年に最上階におおきな釣鐘が設置され、教会の鐘として機能するようになります。ベルタワーの隣に教会があり、登ろうとすると教会への寄付を迫られます。


ベルタワーてっぺんから見渡すビガンの街。

私設動物園

私設動物園の虎
施設内に入りますとどうみても公営の動物園に見えます。虎、ヒョウ、シマウマ、爬虫類、ワニなどいろいろな動物を広大な敷地のなかで見る事ができます。ここはチャベス・シンソンというフィリピンの大金持ちが自分が飼っている動物たちを檻に入れて一般の人たちに無料開放している所です。普通の動物園ほど広いので時間の都合上さらっと見て次の目的地にカレッサで移動。

手編み織物

手作業で織物を縫うおばあさん
ビガンは手編み織物の街としても有名です。歴史は1500年代くらいから始まっていると伝えられているので伝統があります。親から子へと代々伝わってきたようです。おしゃれで素材が破れにくく強いのでフィリピン中で愛されており、お土産としても人気があります。
完成品はカーペット、マット、シーツ、枕カバーなどになります。
作業場には4名の少しお歳をめされたかぐや姫たちが黙々と機織りしていました。見物客は私一人。『まずい。なんか買っていかないと帰れない雰囲気。』案内員に導かれ販売コーナーへ。お風呂あがりに足を拭くマットを3枚買いました。セットで100ペソ(210円)1枚70円の単価です。
1枚の大きさはB4サイズの倍くらい。手作りなので肌触りの感触がとてもよく、私は満足しております。

サルセド広場とセント・ポール・メトロポリタン大聖堂


サルセド広場とセント・ポール・メトロポリタン大聖堂はクリソゴロ通りを抜けた所にあります。この辺がビガンの中心中の中心でしょう。
ポール・メトロポリタン大聖堂スペイン人によって布教が行われたキリスト教ですが、現在は、フィリピン人の強い信仰の対象となっています。
サルセード広場はセント・ポール・メトロポリタン大聖堂の目の前にあります。今は夜に行われる噴水ショー(Dancing Fountain)の場として有名ですが、この広場にはフィリピン独立運動の英雄的指導者ホセ・リサール、スペインの圧政下で差別を反対して戦った地元出身の指導者ホセ・プルゴス神父の銅像が建てられています。こういう指導者たちの名残を街の中心にそえたという事はフィリピン人の反骨精神を象徴しているのでしょう。

Dancing Fountain

噴水ショーの様子
サルセド広場は夜になると噴水ショーが始まります。色とりどりの噴水とレーザービームが交わる派手な演出です。夜7時30分スタート。最後まで観ませんでしたが1時間以上続いていました。観客も多いです。街では見かけなかった日本人の姿もありました。結構水しぶきがすごいので近寄り過ぎると濡れます。無料です。

ビガンで泊まった宿

Escolta Hotelの入口付近の写真
私が一晩泊まったビガンの宿はEscolta’s Homy Lodge。築100年以上。トイレとシャワーは外付け。お部屋はベッド以外の徒歩スペースくらいの狭さです。建物は古くボロいです。
上の動画の2分23秒あたりの右側がEscolta’s Homy Lodgeの入口です。

お部屋の写真
施設にこだわらなければ最高の宿です。まず立地が完璧。クリソロゴストリートのど真ん中にあります。どこに行くにもすぐです。それと値段が1人部屋1,000ペソ(2,100円)と安い。
バックパッカーにとっては贅沢で嬉しい限りのホテルでしょう。部屋内はエアコンがよく効いていました。充電できます。綺麗好きな方にはおすすめいたしません。

ビガンでおいしかったもの

昼食と夕食を地元のイロコス料理を提供するお店でたべましたが、両方とも当たりでした。

エンパナーダ

エンパナーダ
エンパナーダは具がたくさんはいっている巨大な揚げ餃子のようなものという表現が近いかもしれません。エンパナーダはスペイン料理ですが、南米を中心に世界各国で独自のエンパナーダバージョンに進化させています。ビガンのイロコスバージョン・エンパナーダは他のフィリピンの一般的なエンパナーダとは異なる具材を使い、味付けも独特だそうです。

Irene's Empanadaの店先に座る店員二人
トリップアドバイザーで評判だったIrene’s Empanadaというお店に行きました。クリソロゴ通りから近いです。午後1時過ぎです。客は誰もいません。お店も綺麗ではありません。お腹が空いているのならとお店の人に勧められたのが特大サイズ。焼き卵、豚肉、野菜などいろんなものが中にはいっていました。注文から待つこと20分で出てきたのが上の写真。うまい! ホクホクです。最初の嫌な予感が吹っ飛びました。日本でも売れると思います。近場にあればしょっちゅう通う店。特大エスパナーダが100ペソ、ミネラルウォーター25ペソで合計125ペソ(262円)。
下の写真はとうもろこしを食べるお店の人たち。

バグネット

バグネット
バグネットは豚バラを油で揚げたイロコス地方特産料理。外側はカリカリ、内側はジューシーでふんわり。正直この味と食感には参りました。私的感想ですが私が食べたフィリピン料理ではナンバーワンです。トマトにえび風味のソースをつけて食べます。

Cosina Ilocanaの店内
場所はCosina Ilocana。ホテルと併設した1階レストラン。場所はクリソロゴ通りの中。雨が降ってきたのでなんとなく入りましたが大満足。ビガンにはバグネット料理屋があちこちにあります。たぶんどこのお店もおいしいでしょう。
バグネット250ペソとビール1本80ペソで330ペソ(約693円)。
帰りにエンパナーダを一つ買って宿に戻りました。

ビガン一泊二日貧乏旅行モデルプラン

  • マニラからですと深夜、バギオからですと朝早くバスで出発。
  • 正午前にビガンに到着。
  • クリソロゴ通りを散策
  • 昼食はエンパナーダ。
  • 午後2時にチェックイン。
  • 午後3時からカレッサをチャーター。
  • 馬馬車に3時間乗ってビガンの有名所を一通り回り午後6時に宿に戻ります。
  • 宿休憩後午後7時30分から始まるサルセド広場のダンシングファウンテンを見学。
  • 午後8時30分から10時ごろまでバグネットで夕食。
  • 翌朝バスで出発。朝早い時間ならバギオなら昼過ぎ、マニラなら夕方までに戻れます。

おわりに

クリソロゴ通りで手を振ってくれる若い女性
ビガンのいいところはあまりお金がかからない点。
マニラからの往復バス代は1,600ペソほど。安宿に泊まれば一泊1,000ペソ。エスパナーダとバグネットなどで昼、夜食事をすませ、ビールを軽く飲んで、カフェでコーヒーを楽しんだとしても1,000ペソくらいでやれます。
カレッサ3時間チャーター料450ペソ。これでビガンのほとんどの名所をカバーできます。あとはクリソロゴ通りとバスターミナルのトライシクル往復でも50ペソ。朝食をバスドライブインで餅やトウモロコシで済ませたとして60ペソほど。
全部合計すると4,160ペソ。約8,740円。バギオ出発ですともっと安くなります。マニラやセブのすこし高めの日帰りツアーに参加する金額くらいで全部いけます。
この街はマニラやセブなどに比べてすれてない人たちが多いように見えました。トライシクルもレストランもカレッサも全部廉価です。吹っかけてくる人に会いませんでしたし、チップも要求されませんでした。世界遺産の名所をめぐる旅も面白かったですが、こういう心地よい人たちとの出会いもよかったです。人々が洗練されています。
ただバスの移動時間が長いのでもし行かれるのであればビガン一泊前提になされたほうがいいと思います。日帰りはきついです。
フィリピンには3つの自然世界遺産と3つの文化世界遺産がありますが、プラハやウィーンのようにひとつの街自体が世界遺産になっている所はビガンだけです。又新・世界七不思議 都市のひとつにも選ばれています。

動画

こちら今回の旅行をまとめた日本語版動画になります。

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