3月22日は3月17日からフィリピン政府によるコロナウィルス対策の封鎖命令が実施されてから最初の日曜日。アンヘレス・シティに出かけてみました。
ルソン島の各都市や街は完全に閉鎖状態で他の街に移動できません。交通手段となる長距離バス、ジプニー(市民バス)、トライシクル、すべて運転中止状態です。移動の自由は朝から夕方まで居住地に属するバランガイの中だけ許されています。バランガイとはフィリピンの最小自治単位。私の所とアンヘレス・シティは同じバランガイなので行き来できますが、フィリピン最大のコリアンタウンであるフレンドシップやフィリピン最大の夜の街バリバゴは違うバランガイなので移動できません。移動するには通行許可証が必要です。許可書は一世帯の代表のみに発行されます。私は持っていません。この状況が封鎖解除の4月中旬まで続く見込みです。
閉鎖されたショッピングセンター
アンヘレスシティの中心地は徒歩1分以内に固まった3つのショッピングセンター周辺。普段は車と人でごった返していますがこの日の人影はまばら。ショッピングモールの前で露天商がマスクを販売しております。街の流れがストップしたような印象を受けます。
現在営業を許されているお店は生活必需院や食料、医薬品生活活動にかかわる施設です。普通のお店は大体閉まっています。写真のぽつんと開いている果物屋は食料品店なので営業OK。
写真はフィリピンで一番人気があるファストフードショップジョリビー。ジョリビーを含むレストラン、カフェ、ファストフードショップなどはすべて閉鎖。この国には日曜日にジョリビーを楽しみにしている子供たちがごまんといます。さぞかしがっかりしている事でしょう。
ちょっと意外だったのはセブンイレブンなどコンビニの営業が許されている事。僕にとっては助かります。ただ訪問時店内に客は一人もいませんでした。
市場へ
アンヘレスシティには大きな市場がありますのでそちらに移動します。封鎖の決定がなされた3月17日の夜のバリバゴのスーパー前は食料品を買うため殺到した客たちの行列がありました。市場もさぞかし混乱していると思いきや普段通りでした。人は多かったですがアメ横ほど混んでもいませんでした。普通に買い物できました。市場の中に中型スーパーがありますが、マスクを着用しなければ中に入れてくれません。
この市場は米、魚、肉、野菜、などの食料品コーナーと衣類、雑貨店、バッグ、靴などの生活必需品コーナーに分かれていますが生活必需品関連のお店はすべて閉鎖されておりました。
行きつけのパン屋さんでパンをいくつか購入しました。支払いの時に20代前半の顔見知りのお姉さんが私の顔を見て『マスクが曲がっているのできちんと直しなさい』と命令口調で指摘しました。普段はやさしい子です。制限された暮らしの中でストレスがたまっているのかもしれません。
移動手段
現在僕はマニラはおろか隣町にも行けません。ジプニーもトライシクルも長距離バスも止っています。行きは空手ですので片道3キロの市場までは徒歩でなんとか行けますが、帰りは荷物を持っているのでつらいです。
上記はトライシクル乗り場。普段ですと十数台が並んでいて僕が近づくと声をかけてきます。この日は誰もいません。ただそこに近づくとどこからともなく人が近づいてきてトライシクルの勧誘をしてきました。
たぶんこれは反則営業です。ですが僕にとっても市民にとっても大変ありがたいです。彼らも特別料金をふっかけるような事はせず通常料金で乗せてくれました。コロナ拡散対抗策が必要不可欠だと理解できますが、こう規制規制では市民の心はすさんでいくと思います。難しい所ですね。